「適量のお酒を飲んでいる人の全死亡率は、まったく飲まない人よりも低い」との報告が以前報告されました。実はこの後、この報告が誤りであることが判明しました。お酒を全く飲まない人が、一番健康で長生きだったのです。適度な飲酒のおかげで健康になるのではなく、健康だからお酒を飲めるわけで、その逆ではありません。過剰に酒を飲むと、大腸がん、肝臓がん、食道がんのリスクが上昇し、認知症にもなりやすいことが分かっています。ほとんどの人にとって飲酒量は少ないほどよいのです。しかしながら、適量のアルコールは、不安感を減らして気持ちを明るくし、コミュニケーションをスムーズにすると言った良い効果をもたらします。適度な飲酒量とは、1日のアルコール摂取量が20g程度(ビール…中ビン1本、日本酒…1合、チュウハイ(7%)…350ml缶1本、ウィスキー…ダブル1杯)です。アルコールを上手に楽しむために、まず大切なことは「適度な量を飲む」ということです。そして週に2日は飲まない日を作ることも大切です。
昔から「酒は百薬の長」と言われております。が、『徒然草』には「百薬の長とはいへど、よろづの病はさけよりこそ起これ」とあります。長引く巣ごもりで“家飲み”がはやっていますが、飲みすぎには気をつけましょう。
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