メディア掲載

2024.04.15

「炭水化物抜きダイエット」

「お米は太りやすい」というイメージが先行して、「炭水化物をほとんど摂らないダイエット」を実践している人がいます。「お米」は本当に太りやすいのでしょうか。
米の仲間であるパン、麺類などの炭水化物は、体の中で分解されると「糖質」に変わり、摂りすぎると脂肪として体内に貯えられてしまいます。しかしながら「糖質」は脳の唯一の栄養素であり、全く摂らなければ脳が正常に働かず、集中力の低下や無気力を引き起こします。ですから、炭水化物を全く抜くのではなく、炭水化物の「摂りすぎ」に気を付けたり、夜だけ量を減らす(睡眠中はエネルギーをあまり消費しません)事をお勧めします。また炭水化物を極端に減らすと、タンパク質と脂質の摂取量が増えるため、腎機能が悪化、コレステロールが増加し、狭心症、心筋梗塞が増えたとの海外からの報告もあります。便秘にもなりやすく、お肉やお魚ばかりでは、食費がかかります。
炭水化物の摂取量と、病気や死亡率との関係を調べた研究があります。その結果、炭水化物のエネルギー割合が50~55%の人が最も死亡率が低く、「炭水化物の摂取が多すぎても少なすぎても死亡リスクが高い」という結果でした。大切なのは「バランス」です。自分の体調や主治医と相談しながら、自分に合ったダイエット法を見つけましょう。